術後1ヶ月 抗癌剤投与1日目
気づけば術後1ヶ月以上が経過。
体重は63Kg
食事より、週5日程度のローラー台が痩せてきている原因と思われる。
術後1ヶ月の病理検査で手術で取り出したリンパ節の中で6個に転移が見つかったとのこと。
ステージが2aとのことで、今後の転移の可能性を考慮して、抗癌剤の補助化学療法を実施することになった。
抗癌剤はTS-1。主な副作用は吐き気、下痢、白血球低下などなど。
そして、今日が投薬1日目。
恐る恐る薬を飲む。
抗癌剤の影響かわからないが、昼過ぎに極端に眠くなり昼寝をしたのと、どうも薬の匂いがする症状あり。
どこから匂うのかははっきりしないのだが、ちょうど病院で点滴を打っていた時と同じ状態。鼻の粘膜付近から匂いが出ているのだろうか。
今後の副作用が出ない(小さい)ことを祈る。
術後14日目
退院して、約1週間が経過した。
数日前までは、早歩きすると若干痛みがあったが、もう痛みはほぼ消えた。
食事の方も量が食べられるようになってきた。と言っても、手術前の半分程度を1時間程度かけて食べるのだが・・・
この1週間色々調べてみた。
まず、痩せる原因。
単純に量食べられないからと思っていたが、どうもそうではないらしい。
胃切除の影響で、胃が果たしていた、消化・分解といった働きが極端に弱まり、さらに胃と連動して機能する内臓の働きも弱まって栄養素が生成されにくい状態になることが原因のようだ。
ショックだったのが、病院で栄養士の先生から、運動後のプロテインはいいですよと言われていたのだが、どうもプロテイン(タンパク質)は、胃でペプチドレベルにまで分解されて初めて腸で栄養として吸収されるらしい。
ところが、分解するのが胃であるため、切除した場合、プロテインを飲んでもあまり意味のないケースがあるとのこと。
逆に言うと、分解された後のペプチド(アミノ酸の集合)やアミノ酸として淡白質を取れば吸収されやすいとのこと。
退院後は日に体力づくりで1時間ローラー台で自転車に乗っているが、下手をすればタンパク質がエネルギーとして使われて、筋力が落ちかねない。
プロテインの中には、ペプチドやアミノ酸(EAAやBCAA)のものもあるため、急遽それを購入して飲むことにした。
購入したのは↓これ。
レビューでまずいとか書いている人もいるけど、個人的にはすごく美味しい。
中身は粉末だが、水に溶かして飲むスポーツ飲料の粉のようなイメージ。
効果はまだ不明(汗
術後9日目
体重:64.7Kg
昨日の退院では、休日だったためか、あっさり手続きも終了。
ベッドの忘れ物チェックをいただき、あとはいつでも好きな時に退院して良いとのこと。
看護師さんに見送られるのかと思いきや、そんな感じじゃないんですね。
あまりに手続きがあっさりだったので、家族と10時病院待ち合わせだったのだが、待ちきれず、自宅に向かい、途中の駅で合流。
手術後初の自宅。
娘の自転車練習で公園に向かう。公園清掃でおつきあいのあるご近所さんに退院の報告。そして、今まで病気のことを黙っていた家族(母親)にも報告。
心配されてもどうしようもないので、報告すべきか悩んでいたが、報告したところ、父親も同じ病気だったこともあり、案外冷静だった。
この日は、7回食ぐらいだったかなぁ。
やはり下痢しやすい状態のため、少量で回数を増やすことを心がけてみる。
便の色が白いのが木になる。
術後8日目(退院日!)
体重:65.4Kg
体重は着実に減少。入院中はカロリー過多気味の点滴で若干太らされているから、最終的に62Kgで減りが止まるといいなぁ。
ついに、退院日。
この景色も今日で最後。入院中はずっといい天気でした。
これからが後遺症とのおつきあい。まぁゆっくりと。
術後7日目
体重:65.7Kg
やはり、点滴やめると体重が落ちて来るなぁ。
いろいろ、間食はしてるのだが・・・
点滴での栄養補給を止めてからは日平均0.3キロ。恐ろしい。
この日は、退院可否を決める最終の検査。
レントゲン、採血、リハビリ。
全て問題ないとのことで無事退院決定!
通常、退院決定後2日間は念のため、様子を見て退院日を迎えるそうだが、翌日でもよいよとのことなので、翌日に退院することにした。
1日あたりのベッド代差額も高い(¥5、000)しね。
この日は妻も同席して、栄養士との面談。
まとめると、、
- ゆっくり、少量ずつならなんでも食べてよい
- 間食はタンパク質を意識して摂取する ← おやつだと炭水化物が多いので注意
- 体は動かす(痩せるからといって運動しないよりした方が良い)
- 寝る3時間前に食事をすませる(結構厳しい)
- 運動後のプロテインはおすすめよ
- 1ヶ月は禁酒
- 水分は食間に(これ結構難儀している。いつもは食事の時に大量に水を飲むのだが、それだと、お腹は張るし、腸に流れ込みやすいのでダメ。)
30分くらい話したけど、これくらいしか覚えてないなぁ
あとは、サブのドクターの方に手術内容の説明をいただいた。
- 3分の2を摘出
- 切り取った胃はこれ(写真見せてもらった。)→ 浅い潰瘍があり、その中にすこーしボコボコした突起あり。その一帯ががん。イメージは阿蘇の外輪山と阿蘇山。
- 十二指腸直結、だけど、十二指腸を持ち上げるようなことはしていない
- 直結だけど、胃から食べ物がザルのように流れ込む訳ではなく、少しずつ流れ込む→だから、食べるとお腹が張る
- 胃痛の原因となるような箇所は除去してあるので、今後は胃薬を飲むようなことはない → へぇ〜、つまり胃酸が出ないってことかなぁ。今後は胃が痛むときは痛み止め。
- ピロリ菌の住処も無くなった。 → ここの病院にかかる前に内視鏡検査した際に、ピロリ菌は術後半年後くらいで除去するか検討しましょうって言われていたけど、きっともう必要ないはず
- 運転は決まったルールはないけど1ヶ月は待った方が良い(とっさの状況に対応しうる体に戻るが大体1ヶ月くらいだから)
リハビリ
今日は歩行速度、自転車、握力。どれも元通り。というか握力は入院前より上がっていた。入院直前に重いカバン持って出張で結構歩いてたからかなぁ・・
そういえば、ずっと借りている万歩計。表面上、管理用のシリアル番号が見当たらなかったので、気になって(?)ベルト等へのストッパーと切り離してみると、これ。
んっ、味の素?何かのおまじない?
あとは、先生がご挨拶に来てくれた。ありがとうございます。この日本有数の病院でドクターされてるってことは実は相当な方なんだろうな。
そして、担当の看護師さんと退院手続きをしてご挨拶。手術日当日の夜は体調が悪く不安だったけど、声聞いただけでなんとなく安心感があった。感謝、感謝。
術後6日目
体重:65.2Kg
お腹の痛みと食事状況以外はほぼ元の状態まで戻ってきた。
今日は初めてリハビリ施設でのリハビリ実施。
呼吸とバイク。
バイクに関しては、モニターが設置されており、HR(心拍)、出力、回転数などが表示されている。
ダメでしょー、これ、
適当に漕いでくださいと言われるも、自転車乗りはこれらの数値を見ながら適当には漕げません。「適当って、HRはどれくらいを上限に?」などと聞いてしまった。
リハビリ施設は、独特。先生患者含め、皆笑顔で楽しそう。
他は、力関係が垣間見え、いろいろありそうな雰囲気。看護師は基本一人で来るのだが、複数で来た場合は、先輩が新人のお手並み拝見といった雰囲気。
若い看護師「これは、こうします?」
先輩風看護師「いいよ、好きで。で?いつもどうやってるの?」
的な。
回診はイマイチ苦手だなぁ。
お偉いさんから、若い先生まで、日々色々な先生方が4名程度で回って来られるのだが、
お偉いさんがいる場合、カーテン開けられてまずは、お偉いさんへの患者の説明。
んー、なんだか品定めされているような・・・
7日目の検査(採血、レントゲン)で問題なければ、8〜9日目で退院できるかもとのこと。あと少しだ。
術後5日目
この日はかなり体調が改善。
体重:65.6Kg
痛み:4 / 10
今後に備えて6時間ごとに入れてもらっていた点滴も、栄養の点滴と合わせて夜0時で止めてみる。
動くと痛いものの朝まで眠れたので大分痛みも引いたようだ。
夜点滴がないとトイレが楽チン。点滴していると随時水分も補給されているため、2〜3時間おきにトイレに点滴スタンド連れて行くことになるが行く回数も減り、点滴スタンドも連れて行く必要がない。
逆に少し辛いのが、一日2回お腹に打つ血栓予防の注射。
ここで一番痛み止めの効果を実感。一応、当初予定では術後5日まで痛み止め処方してもらっていたのだが、この注射のために点滴打ってもらいたいと思ったほど、、(汗
思い出した。この注射を初めて打たれたのは術後1日目の夜。
担当看護師さん、あまり優しさの感じられない人だったのだが、「注射打ちますよー、ちょっと痛いですよー、えいっ!」「えいっ!」ってなんだよ。こっちが痛みで意識が朦朧としていると思って・・・
でも、実際はほとんど痛みを感じなかった。それほど背中の痛み止め強力だったんだなぁ・・
この日は無事夕方に点滴の針、ドレーンのくだ(お腹に刺さっているくだ)も外れついに、身軽生活に戻りましたw
動けば痛いし、ほとんどまだ食べられないけど、毎日良くなっていることを実感。
人間の体ってすごい。